気候変動防止モデルマスタープラン作成過程報告3

気候変動防止モデルマスタープラン作成過程報告その3

8月にブレインストーミングを行ったのに引き続き、11月にもモデルマスタープラン策定に向けて、情報の共有、意見交換を行いました。以前に報告した「その1」から通して読んでいただけると、おぼろげながら雰囲気が想像できるかもしれません。

【実施日】2016年11月15日
【場所】キャンパスプラザ京都
【参加者】環境首都創造NGO全国ネットワークのメンバー

■情報共有・意見交換■

【大枠として】

・マスタープランは、既存の計画に縛られたくなかったのであえて「パリ協定を実現…」とした。範囲をどこまで入れるのか、現在の自治体の政策体系からすると、環境基本計画を全面改定するのか、区域施作編を大きく改革した物を提案するのか、総合計画に「パリ協定を実現…」のビジョンと政策体系を反映させるものを提案する、ものとなるが、環境省の動き次第では、新たな計画として位置付けられるかもしれない。
・地域社会の将来像、ビジョンを具体的に描くことは重要。日本でも実現できるかな?というビジョンを掲げている自治体もあるが長野県や宝塚市は面白い。
・中長期ビジョンが豊かさを伴って実現できること、途上国との連携を考える上で、SDGsが示されることで、これまで取り組めなかった途上国を含めた社会づくりができるのではないか。
・SDGsの勉強をもう少ししてもいいのではないか。169の目標を日本の地域社会から書き直したらどうなるのかも、モデルプランの参考になる
・SDGsの指標からすると日本は先進国ではないのではないかと思う。
・作って埃が被ってしまう計画であったらもったいない。共通モデルがありながら、地域特性で選択できるのは面白い。アクションプランを提言するのか。
・地域の特性に合わせた選択肢を増やしていって、自治体が使える物にしたい。
・気候変動分野ではアジアの都市をどうするかという部分が重要な課題である。ICLEIは国際的な都市連携を進めようとしていて、IGESが関わっているようだ。
・骨子は、コンテンツ案を集めていって、目次から作っていってはどうか。
・来年度はいくつかの自治体を入れて作ったほうが机上の空論にならないですむ。ただし、ある程度形を作っておかないと応募してもらえないだろう。

【自治体独自の活動共有】

・梼原町(高知県)が住民参画で作っていると聞いた。また、佐川町(高知県)が「しあわせづくり」として、林業や交通も取り入れた総合計画を作っている。博報堂がコンサルで入っている。熊本でも県民幸福度をあげる計画を、指標(GNH)を取り入れて行っている。県庁職員が、県民の幸福度をあげるために仕事しているという意識があがった。このような事例を参考にできるのではないか。
・新城市(愛知県)の総合計画は持続可能性をコンセプトにしていて、実行時にうまく使える道具としても作られている。また、東近江市(滋賀県)は「持続可能性」を中心に考えていて、地域でお金を回すしくみも作っている。このような地域の特性ある先進事例は、参考にできる
・熊本の4カ年計画では「活力を作る」、「アジアとつながる」、「安心安全をつくる」、「100年の礎を作る」という4つがあり、環境は100年の礎、エネルギーは活力に含まれる。

【知識の蓄積・共有のために】

・日独環境省の取り組みで自治体連携を深めるための交流イベントがあった。ドイツの自治体のマスタープランはかなり進んでいて、ドイツの環境省も認定している。ラウパッハ先生(立命館大学)が詳しいのではないか。
・私たちのメンバーである、増原さん(地球研)がドイツのプランを調査研究する計画を立てているようだ。
・長野県の政策づくりは、現在自然エネルギー財団にいる田中信一郎さんが担っていた。
・ラウパッハさん、増原さん、田中さんのお話しを聞く機会を設定しましょう。

独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて製作しました
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