全体結果概要
参加自治体(第2回)
先進事例表彰対象事例(第2回)
フォローアップ(表彰・意見交換等)(第2回)
全体結果概要
参加自治体全体の結果では、各分野の平均得点率(平均点/配点)はおよそ19〜37%となった。最高得点率(最高点/配点)は45〜65%となった。平均得点率が最も高かったのは「D廃棄物の削減等」分野の37%であった。一方、平均得点率が特に低かったのは「G環境を大切にした地域産業」の19.6%であった。
最高得点率が最も高かったのは「Fエンパワーメント・環境教育とESD・パートナーシップ」であり、低かったのは「Bエネルギー」並びに「E総合的な環境政策とSDGsの推進」であった。
領域Ⅰでは、平均得点率と最高得点率の差が最も大きかったのは「A 気候変動」分野となった。チェック票は気候変動防止のための総合政策、パートナーシップによる推進について重点的に構成されていることから、総合的に取り組めている自治体とそうでない自治体で差が大きく出たと考えられる。次に、平均得点率、最高得点率ともに低かったのは「Bエネルギー」分野となった。社会的には地域における再エネ拡大・活用が大きな話題とされることが増えてきたものの、本分野が求める「エネルギー自治」という観点からは依然としてまだ取り組むべき課題が多いと考えられる。庁舎や住民・事業者の省エネ化(B-3)や自治体施設等への再エネ設備導入(B−4ウ)は比較的取り組み数が多かったものの、エネルギー条例(B-2)を有する自治体は皆無であったほか、再エネ導入のための計画やガイドライン策定(B−4ア)、自治体施設への設備導入以外の再エネ導入(B-4エ)の取り組み数が少なかった。中長期的視点のもと、自治体施設への再エネ設備導入以外の方法も視野に入れた計画的な再エネ拡大政策の策定、実施を期待したい。
領域Ⅱでは、平均得点率と最高得点率の差が最も大きかったのは「G環境を大切にした地域産業」であった。産業は地域によって違いが大きい分野ではあるが、実情に応じて地域経済循環をできるだけ高める施策を積極的に推進することが重要である。次に、平均得点率、最高得点率ともに低かったのは「E総合的な環境政策とSDGsの推進」となった。本分野では、持続可能な社会構築を主目的とした計画策定の有無とその内容、計画実施時の住民参画、当該計画と他計画との整合(E-1〜4)、環境基本条例(E-6)は比較的取り組み数が多かったものの、総合的な政策運営(E-5)や予算作成上の工夫(E-8)が進んでおらず、持続可能性を高める総合政策をいかに実現するかは依然として大きな課題となっている。
※チェック票(領域Ⅰ、Ⅱ)はこちらからご覧いただけます。
採点基準については事務局までお問い合わせください。 問い合わせ先
参加自治体(第2回)
【北海道】滝川市、ニセコ町、士幌町
【山形県】遊佐町
【新潟県】新潟市
【茨城県】東海村
【東京都】板橋区、足立区、福生市
【三重県】松阪市
【大阪府】豊中市
【奈良県】奈良市、斑鳩町
【滋賀県】米原市
【京都府】長岡京市、福知山市
【福井県】池田町、勝山市
【山口県】宇部市
【鳥取県】北栄町
【長崎県】壱岐市、長崎市、雲仙市、南島原市
【熊本県】山都町
【沖縄県】宮古島市
以上、全26自治体
先進事例表彰対象事例(第2回)
分野 | 自治体名 | 事例名称 |
---|---|---|
気候変動防止 | 宮古島市 | エコアイランド宮古島宣言2.0 |
エネルギー | 滝川市 | 自動車学校との連携によるエコ・ドライブの効果的普及 |
松阪市 | 自治体新電力によるエネルギーの地産地消と地域活性化 | |
交通 | 東海村 | 公共交通網の再編による利用促進策 |
米原市 | 利用者目線の見直しで便利になった乗合タクシーまいちゃん号 | |
廃棄物の削減等 | 長岡京市 | マイカップ対応自動販売機と給茶機による職員のマイカップ利用で2Rの推進 |
総合的な環境政策とSDGsの推進 | 板橋区 | 日光市との交流による環境教育と木材利用 |
宇部市 | 宇部方式を伝える国際環境協力事業 | |
ニセコ町 | これまでのまちづくりを活かしてSDGsに取り組む | |
エンパワーメント・環境教育とESD・パートナーシップ | 池田町 | 「木望のまちプロジェクト」 |
板橋区 | ESDの視点を取り入れた“人づくり”の取り組み | |
宇部市 | 協働のまちづくり提案サポート事業 | |
滝川市 | 学生環境学習リーダーでESDの輪をつなぐ | |
東海村 | しごとの仕方改革 | |
環境を大切にした持続可能な地域産業 | 池田町 | 住民の思いをつなぐ「食LABO」 |
ニセコ町 | 水稲作付の8割超がYES! Cleanの認証を受ける | |
遊佐町 | 生産者、消費者、行政が連携した取り組みの発展 |
先進事例集(2018)ダウンロード(PDF)
先進事例選考方法
環境NGO全国ネットワークメンバーが参加自治体の回答から先進事例候補(29事例)を抽出しました。
それら候補に対して、環境首都創造ネットワークの専門家会員、環境首都創造NGO全国ネットワークが依頼した自治体の元首長と環境政策のベテラン職員であった方、環境首都創造NGO全国ネットワーク参加NGO の代表者(本活動担当役員を含む)、計20名による投票により、原則得票数の多かった事例を先進事例として選定しました。選考基準は下記のとおりです。
先進事例表彰対象事例選考基準(下記のうち1~複数に該当するもの)
- 先進性、独創性が高いと思われる事例
- 取り組み内容が優れている事例
- 取り組み成果が出ている事例
- 他の自治体が参考にしたい、参考にできる事例
- 持続可能な地域社会を形成するために、積極的に取り組まれている事例
- 気候変動問題の解決に向けて、本質的な課題に取り組まれている事例
- 多様なセクターの参加、参画を実体化している事例
フォローアップ(表彰・意見交換等)(第2回)
参加自治体へのフォローアップとして、先進事例表彰や、政策評価ツールとしてのレーダーチャートと達成度評価結果の提供、意見交換等を行っています。
表彰式(2019年3月22日、北海道ニセコ町役場にて)
表彰式(2019年3月13日、茨城県東海村役場にて)
表彰式(2019年2月15日、京都府長岡京市役所にて)
2月15日(金)自治体政策オリンピックの先進事例、「マイカップ対応型自動販売機と給茶機による職員のマイカップ利用で2Rの推進」の表彰式を長岡京市役所で行い、中小路健吾市長に表彰状をお渡ししてきました。
このマイカップ対応型自販機は2009年から設置されているそうで、職員さんにとってはすっかりお馴染みの自販機です。
今後は利用率をもっと高めていきたいとのお話でした。
表彰式(2019年2月6日、東京都板橋区役所にて)
NPO法人環境自治体会議 環境政策研究所の小澤はる奈理事長から板橋区資源環境部の五十嵐部長へ表彰状をお渡しし、意見交換を行いました。板橋区からは「今回表彰を受けた日光市との交流は、建築の専門家であった区長の思い入れが特に強い取り組み。1993年にエコポリス宣言を行い、25年が経過したという節目もあり昨年12月には区長がCOP24にも参加した。こうしたタイミングで改めて区の取組を評価していただけたことは有難い。今後も、他の自治体や専門家の方々と交流しながら取組を進めていきたい」などのコントをいただきました。
表彰式(2019年1月17日、「環境首都創造フォーラム2018年度in京都」にて)
当日フォーラム会場にご来場おいただいた自治体へ、NGOメンバーから表彰状をお渡ししました。最後に記念撮影を行いました。