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ドイツの環境首都を歩く 「環境市民」の現地報告(3)

自然と産業遺産を生かし、変身

誰でも記念植樹 工場をモニュメントに
「新」「旧」融合で地域再生

 ドイツ屈指の工業地帯、ルール地方の東端に位置するかつての炭鉱町ハム市。こう聞くと「自然」とか「環境」といった言葉と最も縁遠そうなイメージがわく。またここは、美しい歴史的まち並みや建造物を見るために日本人観光客が大挙して押し寄せる、といった類(たぐい)のまちでもない。こんなハム市で行われてきた、自然環境と歴史的産業遺産を生かした地域再生の取り組みを紹介する。

自然な牧畜で生物多様に

 ハムには、市を横切って流れるリッペ川という川がある。平野をゆったりと流れてライン川へと注ぐ。その河川敷では、EU(欧州連合)からの補助を受けた自然環境再生事業が実施されている。ここでは、植林地や遊水地を確保すべく土地の買い上げが進められている。また、かつての蛇行していた川の流れを復活させる、あるいはコンクリートなどで人工化されていた護岸を再び自然の姿に戻そうとしている。

 さらに、この一帯は牧草で一面覆われており、生態学的多様性に乏しかったが、現在は多様な種類の植生を生かした粗放的な牧畜を展開している。これらの甲斐もあってか、鳥が群れをなして羽を休めている姿を見ることができた。

 市は周辺の他自治体や環境団体などとともに事業を推進しているが、これはパートナーシップの構築が補助金受給の条件となっているためである。つまり、補助金の仕組みがパートナーシップの実現を後押ししているのである。

 次に訪れたのは「結婚式の森」という場所だ。ここでは申し込めば誰でも、結婚する、子どもが生まれるといった記念日に植樹を行うことができる。木は自分で購入して植えることもできるし、プレゼントされた木を自ら植えることもできる。案内してくれた森の管理者の「木を植えることで、人は自分と環境との間のつながりを認識することができるのです」という言葉が今でも印象に残っている。この試みはドイツでは1995年にハム市が初めて取り組んだのだが、今ではドイツ全土に広がりつつある。

写真
「結婚式の森」で植樹を体験するメンバーら(ドイツ・ハム市)

炭鉱の跡地そのまま保存

 ハム市の地域再生を語る上で外せないのがマクシミリアン公園だ。ここはもともと炭鉱があったところで、1984年の造園見本市後に歴史的産業遺産をモチーフとした公園としてよみがえった。「古いものを残し、新しいものと対比する」というのが公園のコンセプトだと、公園管理者のマルクス・マウル氏は語っている。

 公園内の建物や樹木の多くは、当時のものがそのまま保存されている。この公園のシンボルとなっているのが「ガラスの象」。これは、採掘された石炭から不純物を除くための工場だったところを、見本市を機にモニュメントとして再生したものである。欧州特有の灰色の空に「自然」と「人工」、「新」と「旧」などが共存して溶け込む、何とも言えない不思議な空間が広がる公園だ。

写真
選炭工場跡の建物を利用したシンボル「ガラスの象」(ハム市・マクシミリアン公園)

 炭鉱業が衰退していく中、地域再生の展望をどう描くかという課題にハム市が取り組んでいるのを見て、つい日本の夕張市のことが気になってしまうのは、私だけではないはずだ。

(滋賀県琵琶湖環境科学研究センター・宮永健太郎)

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第18回 新城市


平成17年10月1日、本市は1市1町1村の新設合併により愛知県の東部、東三河の中央で産声を上げました。面積は県内で2番目の広さとなる499km2。市域の約84%を山林が占め、併せ持つ国定公園や自然公園区域など県下でも有数の自然環境を有する地域に約5万2千人が暮らしています。

全国的には「長篠・設楽原の戦い」が有名で、初夏に開催される長篠合戦のぼりまつりや設楽原決戦場まつりでは、火縄銃実演の演武などもあり来場者を魅了しています。

平成20年3月、新市で初めての『第1次新城市総合計画〜山の湊しんしろ経営戦略プラン〜』が公募市民委員などにより策定されました。この総合計画では市の将来像を「市民(ひと)がつなぐ 山の湊(みなと) 創造都市」とし、その実現に向けた基本戦略のひとつに「環境首都創造」を掲げています。この目標を達成するため、行動の指針となる環境基本計画の策定をはじめ、環境審議会活動や環境事業評価の研究、全国の自治体との交流、「環境首都コンテスト」などの取り組みを推進し、持続可能な環境育成型市民自治社会の実現を目指しています。

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