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ドイツの環境首都を歩く 「環境市民」の現地報告(17)

環境調査で土地利用を180度転換 

現状批判と行動提案 北部の計画を変更
開発と景観保全を整合

 エッカーンフェルデ市はかつて、環境への取り組みが進んだ都市ではなかった。環境首都に選ばれることにつながる大きな転換が起こったのが1980年代半ば。

 当時、市全体の土地利用計画であるFプランの内容を巡って市議会で大きな議論になっていた。そこで議論を科学的見地に基づいたものとし、自然環境保全もすすめる的確な決定を下すため、市全域の環境・景域調査を行うことになった。その依頼を受けた「地史本部」は、ミヒャエル・パクシース氏らに調査を委託した。

 調査は1984年夏に始められ、翌年6月に市に調査結果が提出された。調査報告書には、環境土地台帳だけではなく、現状への批判的評価と具体的な対策の行動提案が盛り込まれていた。これは市が要望したからだった。

 エッカーンフェルデ市の北部は、南部よりも保護すべきビオトープ(生態系空間)が多くあり、土手、小川、河川敷などで理想的なビオトープのネットワークが残っている。しかし市の南西部は平たんで、大規模な農場が広がっており、このようなビオトープのネットワークはほとんど存在していなかった。

 当時の土地利用計画では、住宅や産業の開発地域がすべて北部に予定されていた。未利用地が北部に多いことから、これは当然のように考えられていたが、自然保護の観点からみると受け入れがたいことだった。

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エッカーンフェルデ市街地から北部(右側)を望む。手前はバルト海

95%受け入れ 市議会が決議

 そこで、調査報告書でパクシース氏らは、こうした問題点を明らかにするため、地図に課題がある地点を記し、それぞれの現状、計画、問題点、対策・結論を表にまとめた。このようにまとめたことにより、環境委員会の委員は具体的に理解し議論を進めることができたという。

 市の環境委員会は、エッカーンフェルデ市の将来はどのようにあるべきかを考え、パクシース氏らの提案を95%以上受け入れる決議を行い、市議会も同様の決議を行った。市の姿勢のこれほどの大転換は、ドイツでもめったにないという。パクシース氏も「まさかそんなに大きく方向転換されるとは思ってもみなかった」と驚くほどだ。

 これにより、市北部の田園風景とビオトープの保全が可能となった。また、北部に計画されていた住宅、産業開発地域を、ビオトープに乏しい南西部に移し替える、市全域で自然がその力で回復するように草や木を植え、土手をつくり、新たに池をつくるなど環境を整えていった。

写真
人の立ち入りを制限している、北部の自然保護地域。立っている男性がパクシース氏

調査担当者を市職員に

 そんなとき、当時の市長がユニークな決断を行った。提言の内容を実現するために、この調査を行ったパクシース氏を市の契約職員として雇用したのだ(現在は環境課長)。市は自然環境・景域計画(Lプラン)を策定、Lプランに基づくFプランの変更を1993年までかけて行った。「Lプランに基づいてFプランを全面変更した例は、ドイツでは他にない」(パクシース氏)という。

 Fプランを担当した建設部のハンス・シュトゥットイェ氏は「市長が、専門家である私やパクシースさんを尊重し、その意見を取り入れ、生かしてくれた」と語る。まちづくりにとって総合的かつ基本的に重要な二つのプランの整合により「エッカーンフェルデ市のように、土地利用・開発計画と環境保全の摩擦が少ないまちはドイツでも珍しい」(シュトゥットイェ氏)といわれるほどの成功を収めている。

(NPO法人環境市民代表理事 すぎ本育生)

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平成17年10月1日、本市は1市1町1村の新設合併により愛知県の東部、東三河の中央で産声を上げました。面積は県内で2番目の広さとなる499km2。市域の約84%を山林が占め、併せ持つ国定公園や自然公園区域など県下でも有数の自然環境を有する地域に約5万2千人が暮らしています。

全国的には「長篠・設楽原の戦い」が有名で、初夏に開催される長篠合戦のぼりまつりや設楽原決戦場まつりでは、火縄銃実演の演武などもあり来場者を魅了しています。

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