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ドイツの環境首都を歩く 「環境市民」の現地報告(15)

エッカーンフェルデ市「住むに値するまち」 

車に頼らず便利で豊かに 中心街から自動車排除
自転車利用促進

 パンや野菜を買い求める人、おしゃれなブティックのウインドショッピングを楽しむ二人連れ、立ち話に花を咲かせる人…。そこかしこにあるオープンカフェもいつも談笑する人でにぎわっている。

 エッカーンフェルデ市注1)のメーンストリート、キール通りは朝から日暮れまで人通りが絶えない。車が入らない市街地では、乳母車を押して買い物や散歩をする若い夫婦を頻繁に見かける。車いすの人もカフェでコーヒーを楽しみ、買い物をしている。日本ではバリアフリーがさかんに言われてはいるが、あまり見かけない風景だ。

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車いす利用者も、安心して快適なウインドー・ショッピングを楽しめる

街ににぎわい相乗効果大

 この町の人口は23,000人。観光客も含めればもう少し多くなるが、この規模かそれ以上の大きな町でも、中心街がこれほどにぎわっている都市が日本にどれだけあるだろうか。自動車でいっぱいにはなっていても。

 エッカーンフェルデ市の中心街が、人でにぎわうくつろげるエリアになったのは、四半世紀前からキール通りとそれに接続する数本の道、延べ約1,300メートルを全面的に自動車乗り入れ禁止にしているからだ。ドイツではかなりの都市で実施しているこの施策は、環境政策であるのはもちろんだが、市街地商業活性施策であり、福祉施策でもあり、観光振興施策でもある。このようなトータルで相乗効果を生む政策が、持続可能で豊かな社会づくりには不可欠だ。

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車を排除し、市民や観光客でにぎわう中心街のキール通(ドイツ・エッカーンフェルデ市)

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自動車が走っていたころのキール通(写真提供=ミヒャエル・パクシース氏)

 ただ、エッカーンフェルデ市は、こうした交通政策を実施するうえで、地理的な困難があった。市街地は東のバルト海と西のヴィンデバイアー潟にはさまれた狭い地域にあり、南のキール市、北のシュレスヴィク市をつなぐ幹線道路とドイツ鉄道がその狭い土地を通っている。自動車をスムーズに通すことを考えれば、南北に走るメーンストリートを乗り入れ禁止にはできないと考えるのが普通だろう。

 しかし「住むに値するまち」をつくろうとしたことが、この政策を生んだ。2006年には乗り入れ禁止区域を200メートル延長したが、それはまちの人々がこのようなまちづくりを支持している明白な証拠といえるだろう。

駐輪場整備 マナーも良好

 エッカーンフェルデでは、市街地だけでなく全市域の道路の70%に何らかの交通抑制施策が実施されている。特に自転車を利用しやすくする総合施策が進んでいる。

 市内では、自転車で走れる道路延長が、自動車のそれよりも長い。幹線道には自転車専用レーンがあるし、片側一車線以下の道路は、自動車と自転車の共存のため、最高時速が三十キロに制限されている。そこかしこに工夫を凝らした駐輪施設があるので、自転車を止めておくのに不便はないし、迷惑にもならない。つまり、全市域で自転車を便利に利用できるまちなのだ。

 このような総合的な自転車利用政策を実施している結果、市内では車より自転車を利用する人の方が多く、市民の自転車運転や駐輪のマナーもきわめて良好だ。

 また、ドイツ鉄道のエッカーンフェルデ駅からは市内各地を結ぶ、バス路線が多く設定されており、よく活用されている。自動車に頼らなくても便利で豊かな生活は可能だと、この都市は教えてくれているようだ。

(NPO法人環境市民代表理事 すぎ本育生)


注1)

 エッカーンフェルデ市 ドイツ北部、デンマークとの国境近く、バルト海に面した人口23,000人のまち。環境調査に基づく土地利用、実践的な環境教育、「住むに値するまちづくり」などの取り組みで、1994年のドイツの環境首都に選ばれた。


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第18回 新城市


平成17年10月1日、本市は1市1町1村の新設合併により愛知県の東部、東三河の中央で産声を上げました。面積は県内で2番目の広さとなる499km2。市域の約84%を山林が占め、併せ持つ国定公園や自然公園区域など県下でも有数の自然環境を有する地域に約5万2千人が暮らしています。

全国的には「長篠・設楽原の戦い」が有名で、初夏に開催される長篠合戦のぼりまつりや設楽原決戦場まつりでは、火縄銃実演の演武などもあり来場者を魅了しています。

平成20年3月、新市で初めての『第1次新城市総合計画〜山の湊しんしろ経営戦略プラン〜』が公募市民委員などにより策定されました。この総合計画では市の将来像を「市民(ひと)がつなぐ 山の湊(みなと) 創造都市」とし、その実現に向けた基本戦略のひとつに「環境首都創造」を掲げています。この目標を達成するため、行動の指針となる環境基本計画の策定をはじめ、環境審議会活動や環境事業評価の研究、全国の自治体との交流、「環境首都コンテスト」などの取り組みを推進し、持続可能な環境育成型市民自治社会の実現を目指しています。

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